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健康寿命記事

【医師監修】花粉対策とセルフチェックの方法

2026.02.02

監修:京都府立医科大学 皮膚科学教室 助教 今村真也

人生を楽しく豊かに過ごすには、心身が健康的であることも大切な要素といえます。
近年、患者が増加傾向にあるといわれる花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)。諸症状から自分も花粉症ではないかと心配する方も少なくないことでしょう。また、すでに花粉症の方であれば、鼻水や鼻づまりなどの症状は不快感だけでなく、頭がボーっとして本来のパフォーマンスを発揮しづらいと感じる場合もあり、日々のストレスにつながっているかもしれません。それでも、日々のちょっとした工夫や、症状をやわらげる対策を行うことで、花粉症の不快感やストレスをなるべく軽減し、毎日を充実させたいものですね。

本記事では、ご自身で実践できる花粉対策や、花粉症かどうかの目安のチェック項目などについてアレルギー・皮膚科の専門医がコメントを交えながら解説します。
また、受診や処方をサポートするための一つの選択肢である「オンライン診療」についてもご紹介します。オンライン診療のご利用をご検討の方は、本ページをブックマーク(お気に入りに追加)いただくと便利です。

  • ※ソニーフィナンシャルグループ株式会社と業務提携しているエムスリー株式会社の提携医療機関である「患者目線のクリニック」のご利用をご希望の方は、本ページ下部にある「患者目線のクリニックはこちら」からアクセスしてください。

ご自身で取り組む花粉対策

花粉(スギ・ヒノキ・シラカンバ・ブタクサなど)に対するアレルギー反応である花粉症では、抗原である花粉が体内に入るとそれを異物として認識し、抗原抗体反応が起こります。それが、くしゃみ・鼻水・目のかゆみ・流涙などの症状として出現します。そのため花粉を避けることで症状を抑えることにつながります。
また、花粉症をまだ発症していない方もできるだけ花粉を避けることで、将来の発症を遅らせることにつながるとされているため、花粉対策はさまざまな方にとって重要であるといえます。
ここでは、花粉症の方も、今後の発症が心配な方も、健やかに過ごすためにご自身で取り組める対策をシーン別にご紹介します。

外出時の花粉対策

花粉が飛散する時期でも外出したいといった悩み、または仕事や用事で外出が避けられない状況も多々あるでしょう。花粉を身体や衣類などに寄せ付けない工夫をすることで症状はもちろん、ストレスや不安も軽減できるようにして外出しましょう。

マスクの着用

一般的なマスクを着けることで約70%、花粉症用のマスクであれば約84%も花粉の吸引が減少されるといわれています。顔にフィットし、呼吸しやすいもの、かつ衛生面を考慮すると使い捨てのものがおすすめです。

メガネの着用

花粉症用のメガネのほか、通常のメガネを着用するだけでも目に入る花粉を減少することができます。また、コンタクトレンズは目に刺激を与えアレルギー性結膜炎を悪化させる場合があるため、屋外ではメガネの着用がよいと考えられています。

帽子の着用

帽子の着用は、頭部への花粉の付着量を低減させるといわれています。ツバのある帽子であれば顔への花粉の付着も軽減することができます。

花粉が付着しにくい服装

一般的に、ウールなど毛足の長く編地に凹凸がある衣類は、花粉が付着しやすいといわれています。一方、綿やポリエステルなどは花粉が付着しにくいとされています。また、静電気によっても花粉が付着しやすくなるため、帯電しやすい素材の組み合わせ(ウール+ポリエステル、ナイロン+アクリルなど)はなるべく避けましょう。さらに、洗濯時に柔軟剤を使用したり、衣類用の静電気防止スプレーを使用したりすることでも花粉を寄せ付けにくくなります。

外出の時間帯

一般的に、昼前後から夕方は花粉飛散が比較的多い時間帯といわれています。できるだけそうした時間帯の外出を避けることも好ましいでしょう。

帰宅時の花粉対策

外出先で花粉対策を徹底していても、家の中に花粉を持ち込んでしまっては快適に過ごすことが難しくなるでしょう。帰宅時の花粉対策も徹底して、家でも快適かつ健やかに過ごしたいものですね。

花粉を持ち込まない

家に入る前にマスクなどを付けたままの状態で、衣類に付着した花粉を払い落としましょう。花粉が落ちにくい場合は、馬毛や豚毛などの洋服ブラシを使って洋服をブラッシングしましょう。特殊な繊維を加えることで静電気を除去し、花粉を除去しやすくした洋服ブラシもあります。また、衣類の生地に合ったブラシを正しく使用することで繊維方向が整い、洋服の美観維持にもつながるので一石二鳥といえるでしょう。

洗面所で花粉を洗い落とす

家に入ったらまず手洗いとうがいを行い、手と喉に付着した花粉を除去しましょう。洗顔も重要で、特に目や鼻の周囲に付着した花粉が侵入しないよう丁寧に洗うことが大切です。また、髪や皮膚にも花粉が付着していることもあるので、帰宅後すぐの入浴・シャワーが理想的であると考えられています。
さらに、鼻うがいは、鼻の中の花粉やほこり、ウイルス、うみなどの汚れを取り除くことに役立ちます。水道水は粘膜への刺激となるため、生理食塩水(食塩を0.9%の濃度に溶かした蒸留水)を体温程度に温めて使用すると痛みが軽減されます。なお、市販の鼻うがい用の液体で、低刺激のものを選べば、鼻の奥がしみにくく初心者でも始めやすいでしょう。

家での花粉対策

在宅時に取り組める対策もあります。外出時と帰宅時に加え、自宅でも花粉対策を徹底して、プライベートの時間も快適かつ健やかに過ごしたいものですね。

洗濯物や布団への工夫

洗濯物は乾燥機や部屋干しで乾かし、布団も外には干さずに専用の掃除機やクリーニング店などを利用して花粉の付着を避けましょう。

部屋の掃除と空気清浄

部屋に侵入した花粉は床に溜まります。それが舞い上がらないようこまめに床掃除をしましょう。また、花粉に対応した空気清浄機を利用し、部屋の空気中の花粉削減を目指しましょう。

換気時の工夫

部屋を換気する際は、窓を小さく開け、レースカーテンは閉めておきましょう。花粉を吸着させる機能を持つカーテンであれば、外気と光を取り入れながらも部屋への花粉流入を軽減することができるでしょう。なお、花粉をキャッチしたレースカーテンを定期的にクリーニングすることも大切です。

今村医師のコメント:
最近では花粉症対策用のメガネとして、レンズと肌との隙間を塞いで花粉の侵入を防ぐ製品があります。以前のように普段使いを躊躇するような典型的なゴーグル型のデザインではなく、さまざまなシーンで使用しやすいデザインや、透明な素材で目立ちにくい製品があります。また、普段お使いのメガネに取り付けて花粉の侵入を防ぐ、「フード」と呼ばれる脱着タイプの製品も販売されています。こうした目への花粉症対策は、新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスの飛沫対策にもなります。
マスクに関しては、花粉飛散のピーク時には、花粉・ウイルス・PM2.5などを95%以上濾過する「N95マスク」が推奨されます。ただしN95マスクを顔にフィットさせて花粉や飛沫を完全に防御しようとすると、少し息苦しさが感じられるため、数時間の使用が限界かもしれません。通常のサージカルマスクとうまく使い分けることをおすすめします。

花粉症かも?と思ったら

花粉やハウスダストによるアレルギー性鼻炎には、カゼ*などと共通する症状もあります。諸症状が気になるものの、まだ医療機関に相談しておらず、ご自身が花粉症などのアレルギー性鼻炎なのかカゼなのか気になる方もおられるかもしれません。

ここでは、症状による簡易的なチェック項目をご紹介。また、医師のコメントとともに、健やかに心穏やかに毎日を過ごすための受診のメリットやポイント、また、受診方法の選択肢についても解説します。

花粉症?カゼ?切り分けチェックリスト5項目

  1. 1.くしゃみの頻度

    A.連続して何度も出る/B.ときどき出る

  2. 2.鼻水の状態

    A.さらっと透明/B.最初は水っぽいが、次第に黄色味と粘りが増す

  3. 3.目のかゆみ

    A.かゆみを感じることがある/B.ほとんどない

  4. 4.発熱・のどの痛み・咳

    A.通常はない/B.伴うことが多い

  5. 5.症状の持続

    A-1.季節による・A-2.年中続く/B.1~2週間で治まる

上記のチェックリストの5項目すべてでBを選択された方はカゼ*の可能性が、一方、すべてAを選択された方は、花粉症などのアレルギー性鼻炎である可能性が考えられます。
5でA-1を選択された場合は花粉、A-2を選択された場合はハウスダストなどがアレルギーの原因である可能性が考えられます。

*「カゼ」は正式な病名ではなく、原因のほとんどがウイルスによる感染症であり諸症状の集まりである「カゼ症候群」または「急性上気道感染症」のことを指しています。

「受診」という第一歩を踏み出しましょう

チェックリストの結果がいずれの場合であっても、悪化する前に医師に相談してみることが、不安な気持ちと症状を軽くして心身ともに健やかに過ごす第一歩へとつながるかもしれません。

今村医師のコメント:
チェックリストで花粉症の症状に当てはまる項目がある方は、一度病院に受診していただくと良いでしょう。検査をして確定診断を受けることができます。例えば血液検査では、スギやヒノキに特異的なIgE抗体(体内に侵入したアレルゲンを攻撃する蛋白)の上昇や好酸球(アレルギー反応で増加する細胞)数を調べることができます。また、鼻汁に含まれる好酸球を調べたり、鼻鏡を用いて鼻腔の粘膜の状態を確認したり、「誘発試験」という検査では鼻粘膜に抗原刺激を与えてアレルギー症状が誘発されるかを確認したりできます。皮膚科では「プリックテスト」といって、腕の皮膚にアレルゲンエキスを垂らし、皮膚から接種させた反応をみることでアレルギーの有無を確定診断することができます。

花粉症が疑わしい場合、医療機関で医師に相談し、適切な診断や処方などを受けることで、花粉症の症状が軽減し、ストレスからも解放される可能性が高まります。しかし、仕事が忙しかったり他にケガや持病があったりといった理由で、医療機関に行くことが難しい方にはオンライン診療でまずは医師に相談するという選択肢もあります。
オンライン診療についてはこちらをご覧ください。

出典:環境省「花粉症対策別ウィンドウで開きます」「花粉症環境保健マニュアル別ウィンドウで開きます」、政府広報オンライン「花粉症で悩む皆さま!早めの治療や予防行動を別ウィンドウで開きます



ソニーフィナンシャルグループが提供する、健康寿命をサポートする取り組み

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