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健康寿命記事

五月病の正体とは?適応障害・うつ病との関係と対処法を医師が解説

2026.4.27

カレンダーが5月になって布団から起き上がれずにいる人

自分らしく主体的な人生を歩むためには、経済的な健全性だけでなく、心身ともに健康であることも大切な要素になってきます。生きる土台としての健やかさを維持するためには、メンタルヘルスケアも重要です。
ゴールデンウィーク明け、「なんとなくつらい」「以前のように頑張れない」と感じることはありませんか。一般に「五月病」と呼ばれるこの状態は、医学的な診断名ではないものの、環境の変化によるストレスが引き金となり、適応障害やうつ病の初期症状として現れている場合もあります。
本記事では専門医が、五月病が起こる仕組みや他の心の不調との関係をひもときながら、無理を重ねる前に知っておきたい対処法やセルフケアのポイントを解説します。

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一方で、その健やかな日常を揺るがす要因のひとつが、メンタルヘルスの不調です。ここでは、ゴールデンウィーク明けに見舞われることの多い「五月病」と呼ばれるメンタルヘルスの不調について、医学的な背景や、対策とケアを専門医に解説していただきました。

福永伴子プロフィール写真

福永伴子 医師
医学博士、ともクリニック浜松町院長。1994年順天堂大学医学部医学科卒業後、順天堂大学医学部精神科、築地サイトウクリニックをはじめ複数のクリニックで診療経験を積み、2011年に精神科・心療内科として、ともクリニック浜松町を開院。日本精神神経学会精神科専門医、日本医師会認定産業医。特に女性のメンタルヘルスケアに寄り添い、多くのメディア取材などに応じる。

五月病の正体は「軽度の適応障害」や「うつ病」の初期症状

――「五月病」とは、具体的にどういう状態なのでしょうか?

福永伴子医師(以下、福永):代表的な症状に、「気持ちが上がらない」「朝起きられない日が続く」などがあります。ゴールデンウィーク明けに心身に不調を感じる人が多いことに由来して、一般的に「五月病」と呼ばれていますが、医学的な診断名ではありません。

実際には、「軽度の適応障害」や「うつ病」の初期症状として現れているケースが多いです。

重症化すると、連休明けに学校や仕事に行けなくなってしまうケースも珍しくありません。最初は「ちょっと疲れているだけかな」と思っていても、不調が続き、「日常生活に支障が出始めた」と6月ごろになって受診する方も多いですね。

――「五月病」の症状について、もう少し詳しく教えてください。

五月病の症状は、大きく次の3つに分けられます。

身体的な不調

  • 疲れやすい
  • 頭痛や肩こり
  • 食欲の低下
  • 胃の不快感
  • 寝つきが悪い・眠りが浅い

精神的な不調

  • 気分の落ち込み
  • 意欲の低下
  • 不安感や焦り
  • 何をしても楽しく感じない

行動の変化

  • 遅刻や欠勤が増える
  • 人と会うのが億劫になる
  • 集中力が続かない
  • 趣味や好きだったことへの興味が薄れる

こうした状態が重なっていくことで、「なんとなくつらい」という状態が続いてしまうのです。

趣味のスポーツや読書に興味が持てずに疲れている人

――五月病の正体である「軽度の適応障害」と「うつ病」には、それぞれどんな違いがありますか?

福永:大きな違いは、症状を引き起こしたきっかけの明確さです。「適応障害」の場合は、新しい職場・人間関係、異動、入学や進学といった明確なストレス要因が存在します。その環境から離れることで症状が軽くなる場合も多いです。

一方、「うつ病」は必ずしも明確な原因があるとは限りません。原因がはっきりしないことも多く、症状が長引くなどでも、日常生活への影響が大きくなる傾向があります。

ただし、本人が気付いていないだけで、実際には環境の変化がストレスになっている場合もあります。最初は適応障害の状態でも、それが長く続くと、うつ病に進行するケースもあります。

五月病の原因は「環境変化にともなう自律神経の乱れ」

――医師会員925人に「5月頃に心身の不調を訴える患者は増加するか」と尋ねた調査では、半数近くが「増加すると感じる」と答えたそうです(※)。五月病は、なぜ5月に起こりやすいのでしょうか?

※m3.com臨床ニュース「『5月に心身の不調を訴える患者は増加する』が半数近く」別ウィンドウで開きますより

福永:大きな要因は、新年度の環境変化にともなう自律神経の乱れです。4月は進学や就職、異動などで生活環境が大きく変わる時期です。このとき体の中では、新しい環境に適応しようと活動モードである交感神経が優位になり、無意識のうちに心身が興奮状態や緊張状態になっています。

その状態が続いたままゴールデンウィークに入って気が抜けると、自律神経の切り替えがうまくいかなくなり、心身の不調として現れるのです。

環境変化というのは、心身にとって大きなストレスになります。困ったことに、昇進や進学、結婚といった「ポジティブな変化」も例外ではありません。ポジティブな環境変化の場合、周囲はもちろん、本人もストレスの一因だと気付かないことが多いので注意が必要です。

昇進や合格で笑顔の人にストレスがのしかかっている

――その他に、5月特有の外的な要因もありますか?

福永:5月は気温の変化、気圧の変動、日照時間の変化といった季節要因も重なるため、自律神経が乱れやすい時期でもあります。

また、ゴールデンウィーク中に生活リズムが崩れることも影響します。夜更かしや長時間のスマートフォン利用、予定を詰め込みすぎることなどによって、体内リズムが乱れてしまうのです。

――五月病になりやすい人には、どんな特徴があるのでしょうか?

福永:もちろん一概には言えませんが、いくつか傾向があります。例えば、以下のような方はストレスを内側に溜め込みやすい傾向があります。

  • 真面目で責任感が強い
  • 完璧主義
  • 周囲に気を遣いすぎる
  • 環境の変化に敏感

また、新しい環境で「頑張らなくては」と思うほど、無理をしてしまうこともあります。そうした状態が続くと、長期休暇をきっかけに疲れが表面化することがあります。そのため、真面目な人ほど、意識的に休息を取ることが大切です。

もしかして五月病? 自己診断チェックリスト

――五月病かどうか、受診の目安はありますか?

福永:五月病の難しいところは、「どのタイミングで医療機関に相談すべきか」がわかりにくい点です。一般的には、以下のような状態が続く場合は、専門機関に相談する目安になります。

  • 不調が2週間以上続く
  • 仕事や学校、家事など日常生活に支障が出ている
  • 何をしても楽しく感じない
  • 将来に対して強い絶望感がある

また、日頃から自分の状態を把握し、変化をチェックしておくことも大切です。例えば、次のように「できていたことができなくなる」変化がないか確認してみてください。

  • 食欲の変化が著しい
  • 夜眠れない
  • 朝起きられない
  • いつもの化粧がしっかりできない
  • 新聞やネットニュースの内容が頭に入ってこない
  • 人間関係を煩わしいと感じる
  • SNSの利用がおっくうになる
  • 不安を人に話したら「考えすぎ」と言われた

これらの兆候は、心身のエネルギーが低下しているサインです。自律神経の不調を疑い、医師の診断を検討してみるのもいいでしょう。

ストレスを抱え込まずに相談できる先を持っておく

――五月病の対策として、日常生活でできることはありますか?

福永:五月病は誰にでも起こる可能性があります。そのため、セルフケアがとても重要です。まず意識してほしいのは「十分な休養と睡眠」です。特に睡眠不足は、気分の落ち込みや集中力の低下を悪化させる要因になります。

そのうえで、「適度な運動」「規則正しい食生活」「過密なスケジュールの見直し」「信頼できる人への相談」といったことも大切です。ストレスを一人で抱え込まず、家族や友人、同僚などに話すだけでも気持ちが軽くなることがあります。

――医療機関以外にも相談できる場所はありますか?

福永:はい。最近は、さまざまな相談窓口があります。例えば、「会社の産業医」「外部のEAP(従業員支援プログラム)」、または自宅でもオンラインで医療機関に受診ができる「オンライン診療」などです。

「病院に行くほどではないけれど誰かに相談したい」という場合、こうした窓口は利用しやすいと思います。早い段階で相談することで、症状が重くなる前に対処できることも多いです。

メンタルヘルスにはセルフケアや周囲の気付きも重要

――最後に、五月病を防ぐために大切なことを教えてください。

福永:まず大切なのは、「休むことへの罪悪感を持たないこと」です。特に若い世代では、休日に予定を詰め込みすぎたり、SNSで他人と比較して不安や孤独を感じてしまったりと、心身の休息が足りないケースが多く見られます。休日は「回復するための時間」と考え、しっかり休む意識を持つことが大切です。

――周囲の人ができるサポートはありますか?

福永:周囲のさりげない声かけは、とても重要です。例えば、身の回りの人に「元気がない様子が続く」「メッセージの返信が極端に遅くなる」「誘いを断ることが増える」といった変化が見られたときには、「最近どう?」と声をかけてあげてみてください。食事や睡眠の状況を尋ねるだけでも、本人が今の状態を話し始めるきっかけになります。

メンタルの不調は、早い段階で気づき、適切にケアすることがとても大切です。無理をせず、自分自身や周囲の人の心の状態にも目を向けていくことが、健康的な毎日につながります。

返信のないLINE画面を見ながら大丈夫かなと相手を心配している人


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